「 外国為替の基礎知識」の目次です
外国為替とは
外国為替とは、ドルと円、円とポンド、ドルとポンドなど、異なる通貨を交換することです。
日本の円、アメリカのドル、イギリスのポンド、ドイツのマルクというように、世界の国々は、それぞれ自分の国内で流通する通貨を所有しています。それらの異なる通貨を交換することが、外国為替なのです。
「為替」とは、「交わす」「交わし」ということばから来ていると言われています。
外国為替とは、お金とお金を、売買したり取り引きして、交換することなのです。
通貨を交換することは、商品を買ったり売ったりすることと似ています。
すなわち外国の通貨を商品に見立てて、その商品を日本の円で売買するわけです。
日本では、ドルと円の交換レートを、円相場といいます。
円で表示されたドル相場と考えれば理解しやすいかもしれません。
イギリスでは、ポンドで、ドイツでは、マルクで、スイスでは、スイス・フランで、それぞれドルを売買していますので、ポンド相場、マルク相場、スイス・フラン相場と呼ばれています。
円高・円安とは?
円高とは、例えば、1ドル=100円が、1ドル=90円に下がること、すなわち円の価値が上がり、ドルの価値が下がることで、ドル安ということになります。
単純に100円から90円になったのだから、円が安くなったと勘違いしがちですが、そうではありません。
例えば、ある外国の品物が500ドルだったとしましょう。1ドル=100円の場合、5000円で買えますが、1ドル=90円の場合、4000円で買えることになります。同じ品物を安く買えるということは、品物の自体の価値が変わらないわけですから、それだけ円の価値が上がっているということになるのです。
円の価値が上がることを、「円が強くなる」「円が高くなる」ともいいます。
逆に円安とは、1ドル=100円が、1ドル=110円に上がること、すなわち円の価値が下がり、ドルの価値が上がることで、ドル高ということになります。
円高・円安になる理由
基本的に、モノの値段というものは、多く供給することが可能なモノほど安くなり、少ししか供給できないモノほど高くなるという仕組みになっています。
そのモノを欲しいと思う人がたくさんいるのに、供給が間に合わなくなればなるほど、そのモノの値段は上がって行きます。
モノの値段や価値は、需要と供給の関係で決まってくるのです。
単純に解釈すると、需要が上がれば、モノの値段も上がり
供給が上がれば、モノの値段は下がる
ということになります。
通貨に関しても同じことがいえます。
その国の通貨が足りなければ、その価値は上がり、余っていればその価値は下がります。
その国の通貨が足りなくなりそうであれば、先に買っておいた方が得だからと買う人が増え、結果、その国の通貨の価値が上がってゆくのです。
これが通貨高(日本の場合は円高)のしくみです。
また逆に、その国の通貨が余りそうであれば、買う人は減り、価値も下がります。
このようなしくみで、通貨高(日本の場合は円高)・通貨安(円安)が起こるのです。
外国為替の投資の種類とは
最近、外貨投資が注目されている背景には、日本の金利の低さが、影響しているようです。
同じ銀行で取り扱っている日本円と外貨の定期金利を比較してみましょう。
1年ものの定期金利(2006年6月現在)は
日本円では、 0.01%〜0.05%です。
これは、銀行に日本円で100万円を預けても、1年間にもらえる利子はたったの100円〜500円にしかならないということを意味します。
しかし、
米ドルでは、約4%前後の利子がつきます。
すなわち、米ドルで預ければ、1年間にもらえる利子が、40000円前後にもなるのです!!(手数料は省いて考えています)
米ドルに限らず、おおむね外貨預金の利率は高く、ニュージーランドドルの場合、実に年5%以上という定期預金もあります。 なんと日本の消費税を上回る金利ではありませんか!!
この差を見逃す手はありません。
この歴然とした差ことが、近頃の外貨人気の秘密を物語っているといえるでしょう。
外貨投資には、FXをはじめ、いろな種類があります。
外貨預金、外貨MMF、外国債、外国株などなどです。
それぞれに特徴がありますが、特に手数料の面で魅力的なFXに人気が集まっているようです。
円相場の決まり方
財務省が発表した平成17年度の国際収支状況によりますと、海外とのモノやサービスの取引を示す経常収支の黒字額は、18兆9213億円となり、3年連続で過去最大を更新しています。
この背景には、日本企業の海外支店が国内本店へ送金する収益や、国内投資家が購入する外国の株式・債券を組み込んだ投資信託の配当や利子が、いずれも大幅にアップしたことが挙げられるようです。企業は収益重視の効率的な海外投資を拡大させ、国民も貯蓄から投資へと資金を移す傾向が見られ、このような流れが定着・拡大した結果だと言われています。
たとえば、日本のとある企業が、1ヶ月に100万ドル輸出しているとします。その企業は、輸出で得たドルを円に替える必要があります。つまり、ドルを売って円を買わなければならないのです。
そういう企業が多ければ多いほど、円に対する需要が高まり、円高になってゆきます。
今度は、日本の別の企業が1カ月に50万ドル輸入しているとします。その企業は、その代金をドルで支払わなければならないため、円をドルに替えなければなりません。あります。つまり今度は、円を売ってドルを買わなければならないのです。
そういう企業が多ければ多いほど、円に対する供給が高まり、円安になります。
日本の貿易収支の黒字は、こうした輸入と輸出の金額の差が積み上がった数値だと考えればよいわけです。
外国為替相場とは?
異なる通貨を交換する際の交換比率を外国為替相場(レート)といいます。
外国為替相場(レート)には、さまざまな種類があります。
個人が銀行に行って、トラベラーズ・チェックを発行してもらうレート、現金に交換してもらうレート、銀行間で取引しているレート、などです。その中で、基本は銀行間で取引しているレートと考えてよいでしょう。
レートの建て方、表示方法は2通りあります。
邦貨(自国通貨)建て
外貨を自国の通貨で表示する方法です。1ドル=○○円と表示します。
外貨(外国通貨)建て
自国の通貨が外貨でいくらかを表示する方法です。1円=○○ドル表示します。
日本では邦貨(自国通貨)建ての方法をとっていますが、諸外国では外貨(外国通貨)建てで表示されているところもあります。
外国為替レートの見方
外国為替レートとは、通常の外国為替の取引において、外貨との交換比率(交換レート)のことです。
為替相場、通貨レート、単にレートとも呼ばれ、基本的に市場で決定されます。
ニュースなどでよく見かける外国為替レートは、通貨2つのレートを同時に表示しています。
これは銀行などが「○円○銭なら買いますよ!」「○円○銭なら売りますよ!」ということを表示したものです。
Bid ビッドレートとは、銀行が買いたいレートのことです。
Ask アスクレートとは、銀行が売りたいレートのことです。
ビッドとアスクの差をスプレッドと言います。
USD/JPYなど、為替レートの表示は、ほとんどこのようなアルファベットで表示されていますが、USDとはアメリカドル、JPYとは日本円をそれぞれ意味しています。
例えば、USD/JPY 115.00と表示されている場合、1米ドルを日本円に換算すると115円ですよ、という意味です。つまり手数料などを考慮しなければ115円で1米ドルで買えるわけです。
逆に1米ドルで115円が買えるという事でもあります。
外国為替市場とは
外国為替市場とは、基本的に取り引きを行う場所は存在しません。
電話・通信ネットワークを通して取引されています。
外国の中には外国為替を取引している取引所が一部存在しますが、形式的なものにすぎません。
外国為替の取り引きのほとんどは、コンピューターがメインの通信機器を通して行われています。
外国為替市場とは、銀行や投資家が、コンピューター端末や電話を用いて、お互いに外国為替取引を行うネットワーク全体のことを意味します。
銀行間同士での取引が多いことから、インターバンク市場と呼ばれています。
コンピュータなどでつながったバーチャルな市場ともいえるでしょう。
世界の外国為替市場の中で、ニューヨーク、ロンドン、東京が3大市場といわれています。
その他には、シカゴ、トロント、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ロサンゼルス、パリ、シドニー、ウエリントン、シンガポール、香港、バーレーン、フランクフルト、などの市場があります。
インターバンク市場と対顧客市場とは
外国為替市場には、インターバンク市場と対顧客市場の2タイプの取引形態があります。
インターバンク市場では、銀行などの金融機関での取引が行われています。
この市場に参加できるのは銀行だけで、輸出入業者や個人は参加することはできません。
ここでの為替レートが、為替の卸値になります。
対顧客市場では、輸出入業者や機関投資家、個人投資家は、銀行との間で外国為替取引が行われます。
対顧客市場は、日本の銀行では朝10時に卸値(仲値といいます)に、1ドルにつき1円ほど利益を上乗せした為替レートが、個人に売られています。
こレらのレートのことをTTBやTTSといいます。これに手数料を加えて取引されているのです。
FXでは、スプレッドがあるものの、インターバンク市場で取引されているレートを、リアルタイムで売買できます。
TTS (てぃてぃえす)
Telegraphic Transfer Selling Rate(対顧客電信売相場)の略。
銀行で外貨預金を行う場合に使う「顧客の外貨買いレート」です。
TTB (てぃてぃびぃ)
Telegraphic Transfer Buying Rate(対顧客電信買相場)の略。
銀行で外貨預金を解約する場合に使う「顧客の外貨売りレート」です。は
スプレッド 買値と売値の価格差のこと。
対顧客相場の決まり方
対顧客相場は、銀行間相場を基準に決定されます。
銀行間相場は、常に変動していて、このままの状態では、対顧客相場への適用が難しくなります。
そこで、対顧客取引をしやすくするために、銀行間相場から仲値を設定します。
仲値は、午前10時の銀行間直物相場を基準に設定されています。
公表した仲値は、通常その日の間は、動きません。(ただし、いったん決めた仲値から1円以上動いた場合は、大口顧客に対して、それまでの対顧客相場の適用をやめ、市場に連動した個別の相場が新たに提示されます。)
対顧客相場を小売価格、銀行間相場を卸売価格というふうに理解すればわかりやすいかもしれません。
外国為替の動き
外国為替の動きにしたがって、外国為替証拠金取引(FX)は、利益を得たり、損失を得たりします。
それでは、外国為替が動く要因には、いったいどういうものがあるのでしょうか?
主な要因として、以下のことが挙げられます。
貿易黒字
輸出が増える→貿易黒字が増える→ドルを円に替える機会が増える→円の需要が増え、ドルの需要が減る→円が高くなる
輸入が増える→貿易黒字が減る→円をドルに買える機会が増える→円の需要が減り、ドルの需要が増える→円が安くなる
というしくみになっています。
ただし、実際に貿易の決済で取引されているのは、外国為替の取引量のわずか数%で、残りの大部分が、投資・投機によるもののようです。
金利
世界の国々は、それぞれ自分達で国内の金利を決めます。
2006年6月現在で、日本は0.1%ですが、アメリカは5.00%、ユーロは2.75%です。
この数字から見ても、金利の高い国の通貨を使って、投資・融資したほうが、はるかに得だということがわかります。すなわち、投資家たちは、こぞって金利の高い国の通貨を買うわけです。
そうなると、
金利が高い→通貨が高くなる
金利が安い→通貨が安くなる
という結果が生まれます。
また、通常、景気がよくなってくると物価の上昇(インフレ)を抑えるため、
金利が引き上げられます。
すなわち
景気が良くなる→通貨が高くなる
景気が悪くなる→通貨が安くなる
という結果が生まれるわけです。
その他 として、
各国の政策
地政学的リスク
要人の発言
原油価格
テクニカルな要因
などなどが挙げられます。
これらの要因を把握しておくことは、外国為替証拠金取り引き(FX)にとって、大変重要です。
シッカリと基本を押さえておきましょう!!
景気と円高の関係
景気がよくなると、その国の通貨の価値は上がります。
例えば、日本の景気はそのままで、米国の景気がよくなったとしましょう。
このとき、景気がよくなることで金利も上昇します、すると米国の金利商品に対する需要が増えます。(儲かりますものね^^)
すなわち、ドルが買われて、円が売られるという現象が起きてきます。
では、外国為替相場が景気に与える影響はどのようになるでしょうか?
基本的に、円が高くなると、不況につながりやすいといわれています。
輸出をしている企業は、円が高くなる(すなわち、輸出先の通貨の値打ちが下がる)と、輸出先の通貨を円と交換するわけですから、当然、利益が減少することになります。
それまで1ドル=110円だったものが、1ドル=100円になったとしましょう。これが円高です。(単純に110円が100円になったのだから、円が安くなったと勘違いしがちですが、そうではありません。)
そうなると、今まで、輸出で1ドル=110円得ていた利益が、100円になってしまいます。すなわち10円分減少してしまうことになるのです。
その差を埋めるためには、もともとの価格を引き上げなければなりません。
ところが、価格を引き上げるということは、価格競争力の低下を招くことになりますから(誰だって値段が高い企業よりは安い企業から買いたいものです。値段が高くなればなるほど敬遠されてしまうわけです。)売れにくくなります。
そうなるとその企業に与えるダメージも大きくなります。それがその業界全体に影響し、景気の悪化へつながっていくわけです。
このようなしくみで、円高は、不況を招きやすくなるのです。
スワップポイントを活用する
実はFXのなかにはスワップポイントというものがあります。
毎日日付が変わるごとに持っている通貨に必ずつくもので、
どんなものかと簡単に言うと、2つの通貨間の金利の差によって発生する利益です。
持ち続けることによって毎日単位で計算され、日割りでつくので、コツコツ貯めれば大きな利益になるということです。
毎日決まった時間に加算されます。
満期にならないと金利がつかない外貨預金とは違い、毎日スワップポイントを受け取れるのは魅力のひとつということです。
実はこういった通貨を活用して上級者でもやっているのが、スワップポイントを考えて取引している方法だそうです。
つまり円高のときに買っておいたものをずっと持っていることで利率などによって利息がつき、
円安のときに売却することで金利だけではなく資産を形成できるという取引だそうです。
納得できる取引方法として評判が高いといわれていますので、取引に慣れたらぜひ参考にしてはいかがでしょうか。
システムトレードというもの
投資の方法には色々なものがありますが、
FXで成功するためにシステムトレードという選択肢があります。
FX取引をしていると、相場のスピーディーな動きに瞬時に対応することは、かなり難しいと感じた人も多いと思います。
仕事中に最高の売りタイミングがきていて泣いたという人もいるでしょう。
チャート分析をわずらわしく感じたり、予想外の市場の動きにあたふたしてしまって、損してしまうこともありますよね。
しかもプロアマ関係なく勝負するFXは高度な専門知識が必要で覚えるためには時間がかかります。
腰に負担が来るのでいつもずっとパソコンの前にいられるわけではありません。
外出先からすぐにスマホなどで取引できるような状態でいるかといわれると、現実的ではないですよね。
FXのシステムトレードなら、自分が忙しくても24時間システムトレードツールが冷静な取引を行ってくれるようになるといわれています。
口コミを参考に信頼できるツールを手に入れて、最適な投資生活を送ってはいかがでしょうか。
レバレッジって何?
FXの専門用語の中で、レバレッジというものについて聞くことがありますね。
上手に活用するとお得なものとはいえ、レバレッジとはいったいどんなものなのかわからない人も少なくないといわれています。
ではいったい、レバレッジとはどんなものなのでしょうか。
調べてみると、FXの世界ではテコという意味で、自己資本以上の金額の投資を行うことだそうです。
レバレッジを上手にきかせることにより、実際の自己資本よりも大きな金額の外貨を売買できるということで、
上手に使うことで多額の資産を手に入れることができるといわれています。
たとえば、5万円の証拠金で取引を開始して、10倍のレバレッジをかければ、
50万円分の取引ができるということです。
レバレッジが高ければ高いほど、少ない資産で多額の取引ができ、
安く売って高く購入できると効率よく大きな資産をえられるということなので、
小額から資産運用をするときには、ぜひやり方を学んでおきたいですね。
あまりにもレバレッジをかけすぎると、ちょっと損失が出ただけでも大きな損失となることがあるので、注意しましょう
>> TOPへ戻る