「 FXのリスクについて」の目次です
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FXのリスクその1 為替変動によるリスク
FXでは、為替の変動によって、為替差益を得られる可能性もありますが、リスク(損失)を受ける可能性もあります。
ただし、これは、FX(外国為替証拠金取引)特有のリスクということではなく、外貨を扱う金融商品すべてに、かかるリスクです。
FXの場合は、証拠金(保証金)取引となっているため、利益も大きい代わりにリスクも大きくなっています。
例えば、
1ドル=100円のときに10万円を証拠金(保証金)をもとに、1万ドル(100万円分)を買い入れたとしましょう。
決済時のレートが 1ドル=99円に下がってしまった場合、
決済時のドルの価値 は、1万ドル×99=99万円となり
元の証拠金(保証金)が100万円ですから
100−99=1
すなわち
1万円分損をしたことになり、証拠金も9万円に減ってしまいます。
ドルが、たった1円下がっただけで、証拠金の10%もの損失がでてしまうのです。
もちろん、逆にドルが1円上がっただけで、証拠金の10%もの利益が得られるます。
このようにFXでは、小さな投資額で大きな利益も得られるかわりに、負けたときの損失も大きくなってしまうわけです。
今度は、レバレッジの割合を変えてみましょう。
1ドル=100円の時に、10万円の証拠金(保証金)をもとに、保証金)を基に、やはり5000ドル(50万円分)を買い入れたとしましょう。
決済時のレートが 1ドル=99円に下がってしまった場合、
決済時のドルの価値 は、5000ドル×99=49万5千円となり
元の証拠金(保証金)が10万円ですから
5千円、すなわち5%の損失ですみます。
このように同じ証拠金(保証金)でも、レバレッジの割合を変えるだけで、このように違ってくるのです。
もちろんレバレッジの割合は、少なければ少ないほど、損失も抑えられます。(その代わりに利益も少なくなります^^;)
あらかじめ自分に合ったリスク(このくらいまでなら損を出してもかまわないという金額)を頭に入れて、レバレッジを上手にコントロールしてさえいれば、予想外の多大なリスクがかかってしまうという心配は、ありません。
FXのリスク その2 金利変動によるリスク
スワップポイントは、外貨を所有しているだけでいただけるうれしい利益です。しかも、所有している外貨の金利が高ければ高いほど、利益は上がります^^。
ですが、やはり、これにも金利が変動するというリスクがあります。
スワップポイントは、二国間の金利差に左右されます。
金利変動のリスクは、それぞれの国の政治・経済、金融情勢の変化、それぞれの国の政府の規制および外国為替市場の規制などによる取引制限から生じます。
現在は(2006年7月)は、日本の金利が極端に低いため、どの国の通貨を買ってもスワップ金利 で、利益を得ることが可能ですが、
日本の金利が上がると、スワップポイントは、小さくなっていきます。二国間の金利の差が縮まってしまうわけです。
2006年4月、日銀は量的緩和を止めました。
が、これから、物価上昇の傾向をふまえて、日銀も金利の引き上げに動き出すと予想されます。そうなるとスワップポイントは、下がってしまいます。
また、日本円の金利がそのままでも、外国の通貨の金利が下がった場合、やはりスワップポイントは
下がってしまいます。
FXのリスク その3 オンライン取引によるリスク
FXのオンライン取引は、インタ−ネットを介して売買を行いますので、インタ−ネット障害や通信機器の故障等により、取引が正常に行えなくなるリスクが考えられます。
システム障害・通信障害など、不測の事態によって、取引が制限されてしまうというリスクもあります。
また、オンライン取引の場合、売買注文の入力の際に、間違った数値を入力してしまうなど、操作を誤ったために生じてしまうリスクも考えられます。(これはもう自分で最大限の注意を払う以外に避けようがない初歩的なミスによるリスクです)
また自分のパソコンが故障してしまったために生じるリスクも考えられます。
また、電子認証に用いられるユ−ザ−ネ−ム・パスワ−ド等の情報が、第三者に漏れたり、盗聴等されたりした場合、情報を悪用されることで、何らかの損失が発生する可能性も皆無とはいえません。
システム障害時の対処法は、FX取引業者によって様々です。取引前にしっかり確認しておく必要があります。
さらに、オンラインでの取引がメインであっても、いざというときに備えて、電話や携帯(モバイル)での取引の方法もきちんと把握しておくことも大切です。
FXのリスク その管理と対策その1 レバレッジの調整
もちろんリターン(利益)を得るためのテクニックも重要ですが、いかに損失を抑えるかということは、もっと重要になってきます。
損失が利益を上回らないように管理していくことが、FXにとって必須なのです。
そこで、非常に大切になってくるのが、レバレッジの調整です。
レバレッジ(取引金額に対する証拠金の割合)を調整することで、リスクとリターンを調整することができます。
逆に、レバレッジ割合を調整していないと、あっという間に証拠金がなくなってしまうことにもなりかねません。
いきなり、証拠金全額がなくなってしまうと、相当こたえます。(仮にもしそのお金が生活費だったらと考えると、ゾっとしますよね。)
基本的に、投資は、余裕のあるお金(なくなっても生活に影響のないお金)ですべきであるといえるでしょう。
例えば、1ドル=100円の時に、5万円の証拠金で、200倍のレバレッジを利かせて取引したとしましょう。
これは、5万円で、なんと1000万円分のドル(10万ドル)が買えてしまうということなのです。(極端な例ではありますが、取引業者によっては充分可能な割合です。)
しかしこの場合、ドルが、50銭動くと、証拠金が全額なくなってしまことになります。(−0,5円×10万=−5万円)
それで保証金(証拠金)全額がなくなってしまうことになるんです。(一日に0.5円の値動きは、かなりの可能性で起こりえます)
レバレッジの割合で、リターン(利益)とリスク(損失)の割合も変わってきます。
レバレッジの割合が高ければ高いほど、リスクも大きくなってしまうのです。(逆に利益も高くなります)
FXでは、自分でレバレッジを調整することができます。
確率的には、上がるか下がるかの50パーセントですので、自分が損をしてもかまわないという金額をキチンとふまえ、レバレッジを上手にコントロールした上で、大きな勝負に出られることがFXの醍醐味であるといえるでしょう。
FXのリスク その管理と対策その2 マージンコール
FXには、証拠金以上の損失を出さないでもいいようなシステムがいくつかあります。
その一つとして挙げられるのが、マージンコールです。
証拠金から(未実現)損失を引いた金額が一定割合を下回った場合、強制的に決済が行われるというルールです。
一日一回だけ金額のチェックが行われます。
マージンコールの状態になってから、決済されるまで、約1日ぐらいの猶予があります。
全額決済されるわけではなく、マージンコールの状態が解消される分だけのポジションが決済される場合が多いようです。(取引業者によっては、全額決済される場合もあります)
マージンコールのルールは、業者・会社によって様々ですが、
通常、一日が終わった時点(NYマーケットあるいは、東京マーケットが閉まった時点などが多いようです)で、一定割合を下回っているとマージンコールがメールなどで通知されます。
メールには以下のどちらかを選択するように指示があります。
証拠金(保証金)を追加入金する
通貨購入額(ポジション)を減らす
もし、指定時刻(証拠金の追加や決済は翌営業日の15:00までに行わなわれる必要があります)
までに何もしなかった場合、またはしていても、まだ保証金維持率を上回れない場合は、業者が、保証金維持率を上回われるように決済を行います。
マージンコールについては、取引業者それぞれのさまざまなルールを持っています。
取引を始める前に、取引をしようと思っている業者のルールを確認することが大切です。
FXのリスク その管理と対策その3 ロストカット
FX(外国為替証拠金取引)は、元本が保証されている商品ではありません。
レバレッジを利かせている場合、相場が急激に変動した時に、大きな損失を受ける可能性があります。顧客を大損から守るためのシステム、すなわち損失をなるべく抑えるためのシステムが自動ロスカット(強制ロスカット)です。
取引業者によって異なりますが、通常、損失が証拠金の20〜30%になると、ポジションの一部や全てが決済されてしまうルールになっている場合が多いようです。
ロストカットは、強制的に行われてしまう場合や、取引業者から警告の通知やメールが送られてくる場合などがあります。
ロストカットの困った点は、自分で決済指示を出していなくても、全てのポジション(外貨)が強制的に決済されてしまうことです。後でいくらその外貨が上がっても関係なく決済され、しかも下がって損を出した通貨以外まで全て決済されてしまうのです。
(例えば、 ドルがロスカットをされてしまった場合、他にユーロやポンドを持っていたら、 これらの通貨も全て強制的に決済されてしまいます。)
そうなると、レバレッジを決める際には、簡単にロスカットされないような割合にする必要が出てきます。(あくまでも目安ですが、3倍〜5倍の範囲にとどめておいた方が無難です)
自分では「もう少し先で必ず上がる」と予想していた場合でも、ロストカットの範囲内になってしまうと、業者に強制的に決済されてしまいます。
FXのリスクその4 取引業者に対する信用
FXでは、まず最初に、証拠金(保証金)をFX取引業者に預けます。
これは、あなたの大切な資金の管理を取引業者に任せることを意味します。
そこで、もしも、そのFX取引業者が経営破綻により倒産してしまったり、証拠金を持ち脱げされてしまったりしたとしたら、どうでしょう?
大変なことになりますよね!!
このことが、取引業者の信用リスクなのです。
昔は、FX取引業者への規制がほとんどなかったので、実際に、悪徳業者も存在し、証拠金がらみの金銭トラブルも横行していたようです。(そのことが影響してFXのイメージが一時期かなり悪くなってしまったこともあるようです)
現在は、法整備も整えられて(2005年7月に金融先物(商品)取引法が改正されました。)
とりわけ取引業者の信用度が重視されています。
取引業者の中には、顧客の財産を信託保全 し、信託銀行に預けている業者もいます。
そういう業者であれば、仮に、業者が倒産してしまったとしても、顧客の証拠金(保証金)は保全され、無事に手元に返ってきます。
ですから、「信託保全」を明記している取引業者なら、まず安心できます。
なお、規制の詳細につきましては、金融庁のHPをご参照ください。
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